なぜ2月は28日なのか
2019.02.152月、3月はどうにも忙しい。原稿の締め切りはすぐにやってくる。公共料金の支払いも早い。それもこれも、2月が28日しかないからだろう。
大の月、小の月の順でいけば、2月は小の月だ。にもかかわらず、2月をさらに2日も短くすれば、バランスが崩れるに決まっている。年の前後半(1~6月、7~12月)で3日も長さが違うのも、すべて2月が悪い。
この際、世界中に呼び掛けて、「いっせーのせ!」でカレンダーを切り替えてはどうか。将来生まれてくる子供たちは必ず喜ぶはずだ。(ところで、「いっせーのせ!」は英語で何という?)。
前後半均衡型カレンダー
第1の試案。
<平年>
30日の月=2月、4月、6月、7月、8月、10月、12月
31日の月=1月、3月、5月、9月、11月
<うるう年>
30日の月=2月、4月、6月、8月、10月、12月
31日の月=1月、3月、5月、7月、9月、11月
こうすれば、大の月と小の月がほぼ交互に現れる。年の前後半もほぼ一致する。うるう年なら、完全に一致する。
13か月型カレンダー
第2の試案。1年を13か月とする。
<平年>
28日の月=1~12月
29日の月=13月
<うるう年>
28日の月=2~12月
29日の月=1月、13月
そもそも、365日を12か月に分けようとするから、おかしなことになる。
365÷12=30余り5。5日も余るから、無理が出る。
13か月にすれば、365÷13=28余り1。つまり、1日調整するだけで済む。
しかも、この暦なら、日付と曜日も大方一致する。
1月1日が日曜なら、13月まで毎月1日は日曜だ(平年の場合)。28÷7=4余り0だからだ。
切り替え
これまでも多くの先人達が、同じ暦を考えたに違いない(私自身は浅学にして、知らないが)。
にもかかわらず、暦を変えられなかったのは、切り替え時の混乱を気にしてのことだろう。
たとえば、どんなことが起きるだろうか?
誕生日はどうする?
しかし、これは読み替えの問題にすぎない。
12月31日生まれの人は、新暦12月30日や新暦13月29日に祝えばよい。
もともと生まれた日のことは誰も覚えていない。周囲から教えられた記憶を上書きするだけのことだろう(おそらく)。
コンピュータは?
こちらは少々ややこしい。
ミレニアムのバタバタを思い出す。
しかし、やってやれないことはない。ミレニアムはその証明でもある。
「13月」の英語名称はどうする?
ふ~~む。。。。
些細なことはいくらでも出てきそうだな。。。
それにしても、昔の人はエラかった。明治時代、陰暦から太陽暦に切り替えたときも、同じ苦しみがあったに違いない。
それでも、彼らは乗り越えてきた。それを現代人は乗り越えられない。
人間は退化しているということか。
(イラスト:鵜殿かりほ)