在宅勤務の右往左往
2021.03.16コロナ禍で、在宅勤務が増えた。
新しいワークスタイルは不慣れなことばかりだ。
新鮮でもあり、不安でもある。
オンライン会議のじたばた
オンラインの会議が増えた。
が、うまく接続できないときの「焦り」は尋常でない。
画面上で青い◎がいつまでも回り続けていると、焦りがただただ募る。
自宅のパソコンや回線を使うときに多いようだ。しかし、原因はどうあれ、多くの人を待たせてしまう。
いっそのこと電源をシャットダウンしようかと思うが、その後に起きる事態を想像し、なかなか踏み切れない。
「しょうがねぇな、あいつ機械に弱いからな」と吐き捨てる関係者の声が聞こえてくるようだ。
「機械のせいだから、仕方がないよ」と言ってくれそうな寛容な友人が思い浮かばないのは、日ごろの私の行いのせいか。
そんなわけで、オンラインでの会議や飲み会の際は、机上にパソコンとスマホ、固定電話を用意することが多い。
デジタルの時代に「なんのこっちゃ」である。
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オンライン会議の普及とともに、いくつかの作法も定着してきたようだ。
多人数の場合は、カメラはオフにする。
音声はミュートにし、自分が発言するときだけミュートを解除する。
発言外で気づいたことはチャットする、などだ。
私(接続がなんとかつながり、やれやれである) ふあぁ~
参加者からのチャット [山本さん、ミュートになってないよ]
私 (ゲッ、、、ミュートにするのを忘れて、あくびを皆に聞かせてしまった。。。)
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そんなこんなで、オンラインの会議はとても疲れる。リアルに比べ、集中力が2倍必要な印象だ。
逆にいえば、リアルの会合は、かなりリラックスしている。
おそらく、話し手の目配りや身振りから、無意識のうちに集中すべきかどうかを判断しているのだろう。
「リアルのよさは、人の話を聞き流せること」というのが、私の結論である。
スーパーマーケットのまごまご
そうはいっても、宮仕えでなくなった私には、時間に多少のゆとりがある。
たまに、コロナ太り対策も兼ね、平日の昼、妻の買い出しに付き合う。
それにしても、スーパーマーケットはなぜこれほど妻とはぐれてしまうのか。しまいには、LINEで「いまどの辺りか」と尋ねる始末だ。
しかし、妻の方は私を探している風はない。
これが落ち合う確率を1/2に引き下げているように思える。
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(スーパーの店内で)
私「で、なにか手伝うことはあるか?」
妻「あ、そ。じゃ、このカートをもって、あっちの隅っこの方で、邪魔にならないように待ってて」(そう言い残して、別の品物を探しに去る)
私「ふむ(なかなか、自尊心の傷つく仕事ではないか)」
まぁ、いい。そんなことでめげる私ではない。せっかくの機会なので、隅っこに移動して、行き交う人びとの観察でもしよう。
さっそく私の方に、老夫婦がやってきた。
なにやら旦那は奥様から指示を受けている様子だ。
奥様「ちょっと」
旦那「ん?」
奥様「ちょっと、このカートをもって、この辺りで、人の邪魔にならいように待っててくれる」
旦那「。。。」
(イラスト:鵜殿かりほ)