人工知能(AI)の使い道を考える ~議事要旨を作ってみよう
2023.05.08人工知能(AI)には、素人の私である。
しかし、身近にも、何か役に立つ使い道があるはずだ。
議事要旨
私(山本)「どうかな、この部署でも、AIを使うことを考えてみては、、」
係長A「う~ん、AIが必要な仕事なんてありますかね」
私「そうだな。。。例えば、僕が議長をしてる会議の議事要旨を作らせてみてはどうかな。おエラいさんもたくさん出てることだし」
A「速記録ですか?」
私「いや、速記録は簡単すぎるだろ」
A「さぁ、どうですかね。一人ひとりの癖もあるし、方言もありますしね」
私「いやいや、速記録を作りたいわけじゃないんだ。要点をピックアップさせれば、読む時間の節約にもなるだろ」
A「はぁ、、、、やってみますか」
(後日)
部下B「係長、ちょっとご相談が」
A「ん?なに?」
B「大きな声では言いにくいんですが。。。。」
A「ん?」
B「先日依頼のあった議事要旨の件。2時間の会議の「要旨」が出来上がってきたんですけど。。。」
A「ふむ、どんな感じ?」
B「はぁ、それが出来るには出来たんですが。。。」
A「ずいぶん勿体ぶるね」
B「いや、、、、出来るには出来たんですけど、、、、」
A「で?」
B「全部で3行」
A「えっ?どぅいうこと?」
B「はぁ、会議は長かったんですが、、、「大事な話は3行しかなかった」とAIが判断したようで。。。。」
A「う~~ん」
B「……」
A「う~~ん、なんかなぁ、、、、真実を突いている気がしないでもない」
B「でしょ!」
A「し、しかし、だぞ。オレは「結論をまとめよ」と言ったわけではないぞ」
B「はぁ、承知してます。僕も、ちゃんと「要旨を作れ」と指示したんですけど。。」
A「ん~」
B「……」
A「で、こうなったか」
B「はぃ、こうなりました」
A「しょうがないな。。。じゃ、今度は「一人ひとりの発言を要約せよ」と指示し直してくれ」
B「はぁ、分かりました」
(後日)
B「係長、ちょっとご相談が。。」
A「ん?また、なんだ?」
B「おっしゃったとおり「一人ひとりの発言を要約せよ」と指示したんですが」
A「で、どうだった?」
B「はぁ、それが、、、出来るには出来たんですが。。。」
A「おぃ、おぃ、この前と同じじゃないだろうな」
B「はぁ、同じではないんですが。。。」
A「ん?で?」
B「同じじゃないんですが、やたらに「(意味不明)」とか「(支離滅裂)」ばかりになっちゃって、、」
A「ん?」
B「読めたもんじゃ、ないっす」
A「ちょっと読ませてくれ」
B「はぃ、どうぞ」
A「う~~ん、なるほど読めたもんじゃないな。ますます真実を突いている気が。。。」
B「でしょ!私たちが日ごろどれほど忖度(そんたく)して、議事録を作ってきたかが、よ~く分かりました」
A「ま、それはそうだが、、、、」
B「このまま出して、おエラいさんたちに反省を促しましょう」
A「おぃおぃ、そんな無茶言うなよ。。。。」
B「でも、これが真実ですぜ」
A「さすがにそれはできん」
B「そんなもんすかね。。。」
A「じゃ、こうしよう。「(意味不明)」や「(支離滅裂)」の部分を削除して、「要旨」としよう」
B「あ、それは、まずいっす」
A「ん?なぜ?」
B「議長の山本さんが、、、」
A「ん?山本さんが?」
B「はぁ、山本の発言は、すべて「(冗長)」か「(意味不明)」なんで。」
A「ん?」
B「議長なのに一か所も記録が残らない」
A「うっ、、、、それはまずいな」
B「でしょ」
A「困ったな」
B「はぃ、困ったっす」
A「ん~、しょうがない」
B「?」
A「しょうがない。山本さんには「私たちにはAIをうまく使いこなせませんでした」とだけ、言っておこう」
B「えっ!そんなぁ!」
(イラスト:鵜殿かりほ)