金融経済イニシアティブ

eとdとcを使えない私 ~パソコン苦難の道

2024.07.01

相変わらず、パソコンに苦しめられている。

 

先日は、マイクロソフト・ワードの校閲機能「変更履歴の記録」ボタンが、突然、押せなくなった。

正確にいえば、いったんはボタンを押せるのだが(グレー表示になるが)、原稿を打ち始めたとたん、元へ戻ってしまう(グレー表示が消えてしまう)。

 

由々しき事態だ。

これでは、人と原稿のやりとり(文章の修正)ができないではないか。

 

誰に非があるかが分からない

 

私がどこかでボタンを押し間違えたのか?

 

「変更履歴 ボタン 押せない」などで検索してみるが、埒(らち)があかない。

アプリの「修復」を実行しても、改善しない。

 

考えあぐねて、ついにアプリの再インストールを決断する。

気分としては、一世一代の決断だ。

 

しかし、最近はワード単独でなく、エクセルやパワポ、アウトルックなど「マイクロソフト 365」をまとめて再インストールする必要があるようだ。

それはそれで恐ろしいではないか。

 

1時間近くかかっただろうか。再インストールが完了する。

さっそく開いてみる。

 

が、デスクトップ上に表示されているエクセルやパワポなどのアイコンが使えなくなっている。

ゲッ!

 

再インストール後は、アイコンも新しいものを使わなければならないようだ。

 

幸い、新しいアイコンはスタートメニューに追加されていたので、これ以上の混乱は避けられた。

やれやれ。

 

そこで、ワードである。

ファイルを開き、校閲機能のページで、いよいよ「変更履歴」のボタンを押してみる。

 

ううっ!

 

な、なんも変わってない。。。

ボタンを押しても、グレー表示は元へ戻ってしまう。

絶望。。。

 

ということは、、、、アプリの問題でなく、私の操作の問題なのか。

いやいや、再インストールしたばかりだから、それも違うだろ。

では、なぜ??

 

その夜は精魂尽き果ててベッドにもぐりこみ、翌日、再びあらゆるボタンを押してみる。

 

と、普段全く気にとめていなかった右上のボタンの存在に気付く。

「コメント」「編集」「共有」という名の3つのボタンがある…… なんか、怪しい。。。

 

とにもかくにも、いろいろといじってみる。

 

すると、、、、

「変更履歴の記録」ボタンを押すたびに、右上の「編集」ボタンが、「編集」モードから「レビュー」モードへと切り替わる。

「編集ボタン」には、「編集」「レビュー」「表示」の3つのモードがあるようだ。

 

ますます、怪しい。

 

さっそく原稿を開いて、校閲を試してみる。

すると、「レビュー」モードの名のもとに、変更履歴が赤字で記録されていくではないか。

 

あれっ?

 

「変更履歴」のボタンは、原稿を書き始めたとたん、相変わらずグレー表示が消えてしまう。

表面上はそうなのだが、右上のボタンは「レビュー」モードにしっかりと切り替わり、変更履歴が通常どおり赤字で記録されていく。

 

ふ~む。。。つまり、元々こわれていなかったということか?

 

私の早とちり???

 

いやいや、それにしても、2台の動作が違うのが不思議である。

念のためアプリのバージョンを確認したが、2台とも同一のバージョだった。

 

パソコンの最大の問題は、私が間違っているのか、アプリに問題があるのか、パソコンが悪いのか、判然としないことだ。

 

結局、私たちは、自分が悪いと信じ込むことになるのだが、本当にそれでよいか?

 

eとdとcが使えない

 

そうこうするうちに、頼みとする2台めのパソコンのキーボードがこわれてしまった。

eとdとcを打鍵しても、反応しない。

 

検索してみると、縦1列に並んでいるアルファベットは、一つの配線でつながっており、配線系統のトラブルで3つ一緒に使えなくなることがあるという。

 

あちゃ~。

 

買いかえればよいのだが、パソコンに格納している原稿や資料は多い。とりあえず新たなトラブルは避けたいので、なんとかパソコンを使い続けたい。

 

そういえば、最近は、USBで接続する外付けキーボードがあると聞いた。

早速、家電量販店に出向き、お手頃のキーボードを買ってくる。

 

自宅に持ち帰り、USBでつないでみる。

・・・・

ありゃ

・・・・

キーボードはつなげたが

・・・

大きすぎて机の上に乗らない。

 

ん~、

仕方なく膝の上にキーボードを置いて使用してみるが、なんとも使いにくい。

 

膝の上は、案外、不安定だ。

あちゃ~、何をやっとるんだ、私は!

 

そこで、とりあえずeとdとcを気にせず打鍵を続け、あとから外付けキーボードを膝の上において、修復を試みる。

 

だが、打ちあがった原稿を読み返すと、自分でも訳の分からない文章が続出した。

 

「んんん格差が広がる」 

ん? 「んんん」ってなんだ?? 自分は何を書きたかったのか。

おぉ、そうだ、「年々格差が広がる」と打ちたかったのだ。

年々=nennnennだから、eが省かれると、んんん(nnnnnn)となるわけか。

こりゃなんとも、んんん、だ。

 

「栗菓子になるが、、、」

栗菓子?、なんじゃ、こりゃ??

なんか、贈収賄の贈答品みたいで、気味が悪いぞ。

あ、そうか。

「繰り返しになるが、、、」と書きたかったのか。

繰り返し=kurikaeshiのeが飛んで、kurikashi(栗菓子)か。

ん~どうもね。

 

「筆者風」

些細すぎて、危うく誤記を見逃すところだった。

「筆者注」と書きたかったのだ。

hisshachuuのところが、cを打てずにhisshahuuとなってしまった。

 

クイズのようで、楽しいっちゃぁ楽しいが、いつか、大失態をしでかしそうである。

 

パソコン苦難の道は続く。

 

(イラスト:鵜殿かりほ)